問 題
吹出口に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- アネモスタット型吹出口は、誘引効果が高く均一度の高い温度分布が得られる。
- ノズル型吹出口は、拡散角度が大きく到達距離が短い。
- ライン型吹出口は、ペリメータ負荷処理用として窓際に設置されることが多い。
- 天井パネル型吹出口は、面状吹出口に分類される。
- グリル型吹出口は、軸流吹出口に分類される。
正解 (2)
解 説
本問はやや難易度の高い問題ですが、どの選択肢もたびたび出題される文章なので、知識として押さえておきたいところです。
まず、空気調和設備の吹出口には、ふく流吹出口、軸流吹出口、線状吹出口、面状吹出口の4種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。
- ふく流吹出口は、他の吹出口に比べて誘引効果が高く、均一度の高い温度分布が得られます。
- 軸流吹出口は、誘引比と拡散角度が小さく、一定方向に対して到達距離が長いのが特徴です。
- 線状吹出口は、ふく流吹出口と同様に誘引比が大きく、均一な温度分布を得やすいです。
- 面状吹出口は、天井板に細孔をあけた有孔天井を用い、天井全面から微風速で吹き出す方式が一般的です。
続いて、それぞれの吹出口をさらに細分すると、以下のような種類に分けることができます。これを覚えておくだけで正解できる問題がたびたび出題されているので、以下の一覧はなるべく暗記しておきたいところです。
【ふく流吹出口】
- アネモスタット型(アネモ型)
- パン型
【軸流吹出口】
- ノズル型
- グリル型
【線状吹出口】
- ライン型(線状型)
【面状吹出口】
- 天井パネル型
- 多孔パネル型
以上を踏まえて(2)を見ると、「ノズル型吹出口は、拡散角度が大きく到達距離が短い。」とあります。
ノズル型は軸流吹出口なので、誘引比と拡散角度が小さく、一定方向に対して到達距離が長いのが特徴です。そのため、「拡散角度が大きく到達距離が短い」という記述とは反対です。
よって、この記述は不適当なので、正解は(2)となります。
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