問 題
室内気流に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 混合換気(混合方式の換気)は、室温よりやや低温の空調空気を床面付近に低速で供給し、天井面付近で排気する換気方式である。
- コールドドラフトは、冷たい壁付近などでの自然対流による下降流が原因で生じることがある。
- 壁面上部からの水平吹出しの空気調和方式では、暖房時に居住域に停滞域が生じて上下温度差が大きくなりやすい。
- 天井中央付近から下向き吹出しの空気調和方式では、冷房時に冷気が床面付近に拡散し、室上部に停滞域が生じやすい。
- ドラフトとは不快な局部気流のことであり、風速、気流変動の大きさ、空気温度の影響を受ける。
正解 (1)
解 説
(1)が誤りです。混合方式は、室内に供給する清浄空気と室内空気を十分に混合・希釈する方式です。
(1)の説明文にある、室温よりやや低温の空調空気を床面付近に低速で供給し、天井面付近で排気する換気方式というのは、置換換気のことです。
(2)は正しいです。コールドドラフトとは、冷たい壁付近などで自然対流によって生じる下降冷気流です。
(3)も正しいです。これを理解するためには、まず、暖かい空気は上に向かい、冷たい空気は下へ向かうというのは最重要知識として押さえておく必要があります。
その上で(3)を見ると、壁面上部から水平に暖房の温風を送った場合、部屋の高いところの空気が暖かくなり、その暖かな空気は下に降りずにそのまま留まりやすいです。よって、停滞域が生じて上下温度差が大きくなりやすいです。
(4)も正しいです。これも(3)の解説と同じように考えることができます。
天井中央付近から下方向に冷房の冷風を吹き出すことで、床面付近が冷たくなります。冷たい空気はそのまま下に留まりやすいので、停滞域が生じやすいといえます。
(5)も正しいです。記述の通り、ドラフトとは不快な局部気流のことであり、風速、気流変動の大きさ、空気温度の影響を受けます。
以上から、正解は(1)となります。
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