問 題
ヒトのがんに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ヒトのがんの3分の2以上は、食事や喫煙等の生活習慣が原因とされる。
- がんは我が国の死因のトップであり、高齢化に伴い死亡者数が増え続けている。
- プロモータはDNAに最初に傷を付け、変異を起こさせる物質である。
- ウイルスが発がんの原因となることがある。
- ホルムアルデヒドには発がん性が認められる。
正解 (3)
解 説
本問の正解は(3)ですが、出題頻度から見てもマイナーな内容だといえます。一方でそのほかの選択肢はどれも概ね基本的な内容なので、この問題は消去法で答えるのが妥当かもしれません。
(3)に関して、DNAに最初に傷を付け、変異を起こさせる物質のことは「イニシエータ」といいます。
イニシャル(initial、頭文字)と語源は同じで、イニシエータ(initiator)は発がんの最初のプロセスを引き起こす物質です。イニシエータの働きによってDNAに変異が起こり、その後、プロモータ(promoter、発がん促進物質)によって発がんが促進されます。
よって、(3)の「プロモータ」が誤りで、正しくは「イニシエータ」です。
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