問 題
ゴキブリの防除に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 空間処理とは、ゴキブリ類の気門から成分を取り込ませ、主に呼吸毒として作用させる処理法である。
- 乳剤とマイクロカプセル剤の残効性を同条件で比較すると、乳剤の方が長い。
- チャバネゴキブリでは、殺虫剤抵抗性と喫食抵抗性の両方が報告されている。
- 残留処理では、散布面の素材により散布量を調整する必要がある。
- ゴキブリ指数とは、調査期間中における1日1トラップ当たりの捕獲数をいう。
正解 (2)
解 説
(2)で、乳剤は、水に溶けにくい成分に対して界面活性剤や乳化剤を用いて、水で薄めたときに均一に分散・安定化するように調製された製剤です。これは比較的残効性の高い殺虫剤ですが、少しずつ有効成分が揮発していくのは避けられません。
一方で、マイクロカプセル剤は、有効成分をポリアミンなどで被覆し、増量剤を加えた製剤です。その名の通り有効成分がカプセル状に封じ込められるため、時間経過とともに揮発しにくく、残効性はとても高いです。
よって、残効性を比較すると「乳剤 < マイクロカプセル剤」となるため、(2)の記述が誤りであると判断できます。
他の選択肢について、(5)は重要事項として抑えておくべきで、(1)と(4)は重要ではありませんが基本的な内容なので判断しやすいと思います。(3)は正しい文章ですが、判断できずスルーしても構わないと思います。消去法ではなく(2)が誤りだと見抜ければ問題ありません。
以上から、正解は(2)となります。
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