問 題
建築物内廃棄物の貯留・排出方式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 真空収集方式は、容器方式より所要人数が少ない。
- コンパクタ・コンテナ方式は、貯留・排出機方式より作業性が優れている。
- 容器方式は、他の方式と比較して設置スペースが少ない点で優れている。
- コンパクタ・コンテナ方式は、他の方式と比較してランニングコストが優れている。
- 容器方式は、他の方式と比較して初期コストが優れている。
正解 (3)
解 説
(1)は正しいです。真空輸送方式は、輸送管によって空気搬送する方式です。初期コストは高いものの、衛生面や防災性に優れていることや、自動化により所要人数が少なくて済むという利点があります。なお、この方式が導入されるのは、主に広域大規模開発地域となります。
(2)も正しいです。コンパクタ・コンテナ方式はコンパクタ(圧縮機)でごみをコンテナに押し込み、そのコンテナごと搬出する方式です。一方、貯留・排出機方式は、廃棄物を圧縮・貯留し、パッカー車に自動的に積み替えて搬出する方式です。
よって、積替作業が不要である分、コンパクタ・コンテナ方式のほうが作業性に優れているといえます。
(3)が誤りです。容器方式というのは、ごみ箱やポリバケツに溜まっているごみを、作業員がごみ収集車へ投入する方式です。他の方式と違って圧縮するなどの効率的な貯留ができないため、容器方式は広い設置スペースが必要となります。
よって、(3)の記述は反対で、容器方式は他の方式と比較して広い設置スペースが必要となります。
(4)は正しいです。コンパクタ・コンテナ方式の説明は(2)の解説の通りで、この方式は初期コストこそ高いものの、ランニングコストは少なくて済みます。このような面もあり、この方式は大規模建築物に適しています。
(5)も正しいです。容器方式は大掛かりな設備が必要ないので、他の方式と比べて、初期コストはかなり低いです。
以上から、正解は(3)となります。
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