問 題
清掃品質の評価者がインスペクションの実施にあたって行う事項に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 準備において、具体的に評価範囲を決め、インスペクションを行うための実施計画を立案する。
- 評価において、品質の良否に限定せず、どの程度の改善が必要であるか分析、判断する。
- 改善において、改善内容や具体的な対策を示して、清掃従事者に指示をする。
- 再点検において、改善されていない場合は、その理由を明らかにして、事後処理をする。
- 再点検の結果をもとに、改善について再評価を実施する。
正解 (3)
解 説
まず用語の確認をしておきます。問題文の冒頭にある「インスペクション」とは、品質を評価するための検査や視察のことです。
そのインスペクションの流れは各選択肢に書かれていますが、より具体的には以下のように表わすことができます。一連の流れのイメージを持てれば十分なので、各用語を厳密に覚えておく必要はありません。
「インスペクションの流れ」
- 計画 → 準備 → 点検 → 評価 → 改善 → 再点検 → 再評価
以上を踏まえて各選択肢を見ていきます。
(1)で、準備段階では計画の立案を行うので、これは正しいです。
(2)で、評価の際には良し悪しを決めるだけでなく、今後の改善につなげるための情報を整え、分析・判断することが求められます。よって、これも正しいです。
(3)で、改善すべき内容や対策を清掃従事者に指示をするだけでは、その清掃従事者のスキルアップにはつながるとしても、他の清掃従事者にまで水平展開される保証はありません。よって、指示する相手は「清掃従事者」ではなく「清掃責任者」とするのが適切です。
(4)で、再点検は改善を行ったあとの段階なので、一般的には良好な結果であることが多いです。しかし、改善がなされていない場合には原因の調査や事後処理が必要となるので、これは正しい記述です。
(5)で、点検のあとに評価を行ったのと同様、再点検のあとに再評価を実施します。よって、これも正しいです。
以上から、正解は(3)となります。
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