ビル管理士試験 2021年 問10 問題と解説

 問 題     

建築物環境衛生管理基準に基づく空気環境の測定方法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 特定建築物の通常の使用時間中に実施する。
  2. 測定位置は、居室の中央部の床上75cm以上150cm以下である。
  3. 浮遊粉じんの量、一酸化炭素の含有率及び二酸化炭素の含有率は、1日の使用時間中の平均値とする。
  4. 新築の特定建築物は、使用開始後3年間、毎年6月1日から9月30日までの期間にホルムアルデヒドの測定を行う。
  5. 測定は、2カ月以内ごとに1回、定期に実施する。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(4)で、ホルムアルデヒドの測定時期は「新築・増築、大規模の修繕、大規模の模様替えを完了し、当該建築物の使用を開始した時点から直近の6月1日から9月30日までの間に1回、実施すること。」と定められています。

というのも、ホルムアルデヒドは新築や改築したてのときが一番濃度が高く、あとは徐々に抜けていくので毎年測定する必要がないからです。

また、期間が夏(6月~9月)に限定されているのは、夏場のほうが気温が高く、ホルムアルデヒドが気化しやすいからです。ホルムアルデヒド濃度が高い時期に測定をして問題がなければ、年中大丈夫、という考え方です。

よって、(4)の「使用開始後3年間、毎年」という部分が誤りなので、これが正解となります。一度測定して問題なければ、その後は測定する必要がありません。

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