問 題
湿り空気線図(h-x線図)を用いて相対湿度を求める場合に必要となる項目の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 乾球温度と湿球温度
- 湿球温度と絶対湿度
- 比エンタルピーと乾球温度
- 露点温度と比エンタルピー
- 水蒸気分圧と露点温度
正解 (5)
解 説
湿り空気線図(h-x線図)とは、以下のような図です。
上図を見るとわかるように、4つの軸が次のパラメータに対応しています。
- 横軸:乾球温度[℃]
- 縦軸:絶対湿度[kg/kg(DA)]
- 右上がりの軸(左上がりの線):湿球温度[℃]
- 左上がりの軸(右上がりの線):相対湿度[%]
よって、相対湿度を知りたいときには、残る3つのパラメータのうち2つがわかれば、それらの交点の位置で相対湿度を読み取ることができます。つまり、選択肢(1)と(2)は相対湿度を求めるのに適当だといえます。
また、(3)と(4)に出てくる比エンタルピーは、乾き空気の質量あたりの熱量を指すパラメータです。図中に直接は書かれていませんが、これも乾球温度や湿球温度、絶対湿度などから求めることができます。
よって、比エンタルピーともうひとつのパラメータから相対湿度を求めることもできるので、(3)と(4)も適当な選択肢です。ちなみに、(4)の露点温度は、上図において相対湿度が100%となるときの温度のことです。
すると、残る(5)が相対湿度を求めるには不適切で、正解の選択肢ということになります。(5)は水蒸気分圧と露点温度ですが、この2つの関係は、片方が決まると他方が決まるというものです。
水蒸気分圧がわかれば、ほかのパラメータが未知でも露点温度を求めることができます。反対に、露点温度から水蒸気分圧を求めることも可能です。しかし、これだけでは相対湿度を知ることはできません。
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